第22回コンサート終了報告

2023年5月4日、木曜日祝日、さいたま市文化センター小ホール

第22回ダンスフォーラムコンサートはたくさんのお客様をお迎えして午後2時開演

午後3時半終演。無事に終了いたしました。皆様、本当にありがとうございました。

お天気にも恵まれ、思いがけない先輩方にも観ていただきました。

幸福な時間をいただきました。

では早速各作品の感想を書かせていただきます。

第1部小品集から

1.口笛吹きと小犬

小学4・5年クラスが取り組みました。スタジオ近くに住む三人はとても仲良し今回はそれぞれソロ作品にもチャレンジ

頻繁にスタジオに通う姿が見られました。ですから、その成長ぶりも手に取るように日々感じることができて

楽しいリハーサルを重ねていくことができました。バレエの技術が必要な振り付けにしっかりついていきました。

昨年より背丈も伸び華やかなダンスになりました。

ダンスする楽しさが伝わる明るい作品になりました。

2.ダンシング セーラーズ

小学2・3年クラスは小学校入学からコロナ渦の真っただ中にあって複雑な環境の中成長してきました。

とても賢明な三人は発想力豊かに作品に取り組み見事なチームワークでダンスしました。

細かな技術面にまで指導が踏み込めなかった点が少し残念、リハーサルの時間が足りなかったようです。

その分今後の期待が膨らむクラスです。衣裳がとても似合う素敵な作品でした。

3.小象の行進

幼児のころからいつも一緒の中学1年トリオ。10年近くダンスフォーラムに通い続けているクラスです。

ジャズの音楽で少し背伸びをした振り付けをアキオはしましたが、三人独自の解釈にいつの間にか変わっていき

気が付けば新しいタイプのアンサンブルになっていました。トリオの絆に圧倒されました。この次ジャズを振り付けるときは

大人の気持ちをしっかり伝えながら少しずつ進むように心がけます。それにしても3人3様の個性がダンスに盛り込まれて

いて面白いダンスになっていました。こんなダンスはアキオには作れません。

4.太陽

BFクラスの作品。いつも組み立てるのが遅くてご迷惑をお掛けします。だから練習する期間が短くなってしまい

アキオが先頭で本番を迎えることになってしまいます。ごめんなさい。

このクラスおおよそ20年前に始まりました。大宮市立植竹中学の有志が集まってこのクラスができました。

メンバーも増えたり減ったりしながらこの最強のグループができました。「太陽」の下で生き、いつしか太陽のように

なりたい。そんな願いをダンスにしました。お気づきのとおりここ数年、前の年にやったダンスナンバーを再演しながら

新しいダンスを加えるという発表の仕方 をしています。つみかさねて大きな発表につなげられたらと、希望を持っているのです。

明日につなげる、活動をこれからも続けます。ダンサーの皆さん素晴らしかったです。

5.鐘が鳴る前に

OAさん、小学5年生、昨年ソロに挑戦し今回は2度目。大きな成長がありました。

多くの方々に見守られながらソロにチャレンジできる幸せを彼女はしっかり自覚し練習に励んでいました。

立派なダンスでした。自分で考えたタイトル「鐘が鳴る前に」は作品の中心をとらえていて見事な命名。

足首を伸ばそう、という課題は今後も続けましょう。

6.糸で作ったマラカス

TNさん、パリの街角を吹き抜けるさわやかな風をみごとに体現していました。

身体に気持ちを伝えて思い通り動くことはたいへん苦労しますが、その努力がいつも感じられて

リハーサルが楽しくなります。派手な衣裳がよく似合うことも才能かも。

7.撫子(なでしこ)

KKさんエリックサティの曲を選びました。きっと何か共鳴するところがあってこれを選んだのでしょう。

しかもそのタイトルを「撫子」と命名するところは

非凡な文学者、を感じます。ダンスにポエムがあると豊かさがあふれ出ます。

振り付けた彩子は悩みに悩んで絞り出したダンスでしょう。火花を散らす創作現場を思い起こさせます。

ポエムを歌い上げるにはまだ身体的成長を待たなければならないでしょう。

8.Waltzing Matilda

SMさん中学受験という経験を経て精神的成長をアキオ彩子は感じました。

人のせいにしないで自分自身に責任を持つ、というような覚悟を身に着けて

短い時間のリハーサルでここまでダンスに仕上げました。

オーストアリアの寓話を楽しく演じてくれました。これからがますます楽しみです。

9.1週間

TSさん、演技力が必要なほどの振り付けを淡々とした語り口でダンスしました。

およそ大人が身に着けてしまうしがらみを本質をとらえることで回避する才能を身に着けている

と思われます。どうかそのまま成長してくださいね。

ダンス技術的には細かな注意に耳を傾けて身に着けていきましょう。

10.地に刻む

OKさん、ダンスだけでなく、いろいろな関心事へのひたむきさ、が最大の長所です。

アキオの振り付けにひたむきに取り組みながらも自分の解釈、思いをダンスに出来ていました。

踊り続けてほしいダンスナンバーになりました。

11.その名はアレグリア

シルクドソレイユのアレグリアとは違いますよ、という意味合いで「その名は」を足しました。立ち姿に成長を

感じるNRさん、心を込めて一振り一振りを踊ります。専門であるオペラ歌手の仕事にも役立つようなダンス指導とは

、と考えることもアキオはありますが、ダンスが生きることに助けとなる存在となれれば

鬼に金棒だと考えます。歌う行為を助ける「自信」の要素のひとつがダンスする心、になれればなあ、と願っています。

フラメンコ風ダンスは情熱と理性のハザマを行ったり来たり、揺れ動く魂の揺らぎに美しさがあるのだろう。

つかみ取ったと思った瞬間に失ってしまうもの、その繰り返し、まだまだ深いので一緒に研鑽を積みましょう。

12.林檎輪廻

今年の初めシャイニングハーツパーティというコンサートを見に行きました。

そこで出会った2曲からどうしてもこんなダンスがしたくなってしまいました。

KARINBAというぐるーぷのオリジナル曲「母さん」「RINGO」の2曲を踊りました。

実は3月末、禅寺本堂で初演したところそのお寺の住職他の方々から元気をもらえるダンスだね

と言われ、図に乗って今回のこんさーとで踊りました。禅寺の時よりももっと楽しく踊ることができました。

多分、今回の小品集の皆さんからいただいたパワーが私のソロのエネルギーになったものと思われます。

ありがとうね。