両足を肩幅に開いて立つ。
お祈りをするように両掌を組んであごの下にあてがう。
こぶしをあごの下に固定し顔はしっかり正面を向く。
あごを支点に両肘を横に広げながらもちあげていく。
ここまでが準備。
口をすぼめて息を吐きながらゆっくりと、こぶしであごを突き上げていく。
広げていた肘は合体しこぶしをなおも下から突き上げ、あごはそれ以上あがらないところまでいく。
パティオの水が上がりきってついには落下するようにあごが落ちてくる。
落下に合わせて鼻から静かに息を吸う。
顔が正面に戻って、こぶしが下に押されあごを支点に肘を持ち上げていく。
ここまででひとセット。まとめると・・・
1.こぶしであごを突き上げながら口から息を吐き、肘を閉める。
2.肘を開きながらあごでこぶしを押し下げ、鼻から息を吸う。
1.2.を繰り返し自分の周りの空気を身体に取り込んでいきます。
今日のわたしが新しくなる感じ、です。
ぜひ、お試しください。
やり方がよくわからない方は「問い合わせ」をご利用ください。
#このエクササイズを教えてくれた友人の思い出をお話しします。
学生だった頃、校舎の屋上の掘立小屋を「アトリエ」と称してお芝居のサークルを作り、授業にも出ずそこをたまり場として
活動をしていました。屋上で発声練習したり太鼓たたいたり踊ったり好き勝手をしていたものですから、彼もサックス片手にひょっこり
屋上に上ってきてジャズを演奏し始めました。
何処から来たの?
カリフォルニア、アメリカの
交換留学生かな?
メイビー
それからは毎日のように顔を合わせるようになり、ある日彼の部屋に遊びに行くと
これ、日本代表、お米とお酒併せて炊いたよ、最高
日本酒で炊いたご飯は鼻にツンときて口に運ぶことができないでいる私を見ながら
ポテトチップスを砕いてふりかけて、うまそうに彼は食べていました。
数年後カリフォルニアに遊びに行くと丘の上のバラ園とプールのある自宅に案内してくれました。
父親は精神科医だという。ユダヤ人で家族はみなオーソドックス(正統派)ではないという。
忙しくて留守なのか、家族に紹介されなかった。彼、スティーヴは少し元気が足りない感じだった。
そしてまた数年がたちダンス留学のため私はニューヨークに渡りました。
スティーヴはイェシーバ(ユダヤ教のラビ養成大学)の学生になっていました。こてこてのオーソドックスになっていました。
住むところを探していた私はブルックリンの彼の部屋に転がり込みました。彼はテレビを見ません。新聞を読みません。お酒もたばこもやりません。食事もあまり興味を示しません。部屋にはタムルードという分厚い本が並んだ棚が一つと安物のベッドがありました。彼は本を指さし、真実はこの中にだけあるのです。
と、わたしに講釈を始める。毎日毎日3時間から5時間、いかにこの世の中が嘘に満ちているかを懇々と語り続けます。私は聞いているふりをして、彼が立派なラビになるための訓練のお付き合いをしました。
私にとっての苦行が終わると、ヨガで身体を整えようと彼はこの呼吸法を教えてくれました。ダンス留学でニューヨークに来た私の最初の先生はイェシーバ学生スティーヴさん、ということになりました。
卒業がもうすぐでそのあとすぐイスラエルに渡るという彼のもとをしばらくして離れ、ブルックリンの
フラットブッシュというところのユダヤ人地区に部屋を借りて住み始めました。彼はほどなく卒業、その前日電話がありその式に出席してくれないか?と私は誘われました。ニューヨークに来てひと月、私は自分の部屋から出られない精神状態になっていたんです。その誘いに答えられなかった私は、彼のある朝を思い出していました。お茶碗をお客様に出すときに敷く受け皿ぐらいの大きさの帽子を頭にのせた彼は「今日はこれを着けて地下鉄に乗るんだ」と意気込んで出かけて、夕方帰ってくると帽子を着けていない
どうしたの?
地下鉄の向かえ側のホームから「ジュール!」とののしられたという。帽子をかぶることは「私はユダヤ人です。」と宣言していることになるようなんです。大きな決断だったんですね。彼は次の朝も帽子をかぶって出かけていきました。
この深呼吸のエクササイズは自分の周りにある空気を取り入れる運動です。自分を取り巻く環境を身体に取り込んでいく作業です。環境の平安は必須です。守りたい、守りたい、お母さんお願いします。
見守ってください。